参議院選挙が行われ、投票所に行って参りました。
ある地域では投票者数と開票数が違うという報道もありました。
このような場合にはどのような処理が正しいのか気になるところです。

さて、管理組合の総会でも組合員数の多いマンションでは、
集計時間を短くすることや、結果に間違いがなくすのが実務的に苦労するところです。

それらの問題に対応する投票システムのプレゼンに参加してきました。
マンション管理新聞5月25日号にも記事として掲載されています。

このシステムは、クラウド上のシステムを使い、
スマーフォン、タブレット端末、パソコンを通じて議決権の行使や委任、
そして、その集計が出来るというものです。
もちろん、書面による議決権行使等も併用して運用が可能とのことでした。

プレゼンでは、問題点として以下の説明がありました。
・区分所有者の立場では、
  「忙しくて時間がない」「管理棟や郵便ポストが遠い」
・管理会社に立場では、
  「回収率が上がらない」「督促を何回も行っている」
  「電子データーにするのが大変である」「議決権数など計算間違いが発生する」

その問題点に対するこのシステムのメリットの説明がありました。
・区分所有者の立場では、
  「場所や時間が選ばず簡単に提出できる」「いつでも再提出が可能」
・管理会社の立場では、
  「回収率のアップ」「督促業務が大幅に削減できる」
  「集計時間が大幅に削減できる」「議決権数などの計算間違いがなくなる」

説明後には、自分の端末を使い、実際のシステムへの参加を体験しました。

私は、スマートフォンとパソコンを使ってみました。
スマートフォンでは、配布された案内に記載の「QRコード」を使いシステムに参加します。
  (タブレットも同じ方法だと思われます。)
パソコンの場合は、配布された案内に記載のURLから「議決権行使コード」と「パスワード」を入力し参加します。

システムに入ると議案内容も確認することができます。
そして、出欠通知、委任、議決権行使のページに移ることができます。

その他の機能として、アンケートも可能となっています。
YES or NOだけでなく、記述式で行意見を送信できるようになっていました。

組合員数の多いマンションなどでは、
議場出席の組合員さんに、投票カード(用紙)を配布し、
議案ごとに記載、回収し集計をされていることもあります。

議決権割合の数字が複雑なときなどは集計の時間が短縮されるでしょう。
この場合は大きなメリットになると思われます。

操作してみて感じたのは、
普段QRコードなど使わない方などは、どうしていいかわからないのではないか。
操作しながら質問できる環境でなければ難しい方もいるのかなと感じました。

総会はそう度々ありませんから、その度に繰り返すことにならないでしょうか。
パソコンでは「議決権行使コード」などの入力に少し手間取りました。
QRコード読み取りの場合が簡単すぎたことで手間を感じました。。

操作以外では、管理組合運営をサポートする立場として、
投票率は上がるが、議場出席者が減ることが気になるところです。

実際、導入マンションの実例では議場出席者が年度毎に減っていました。
資料には、4年間で三分の一近くまで減っていると読み取れるものがありました。
手軽な反面、管理組合運営への関心が失われることにつながらないか気になります。

そして、「マンション標準管理規約」に準拠した管理規約の場合に規定がある、
代理人を証する書面については想定していないようでした。

マンション管理新聞の記事では管理会社向けと感じるように、
管理組合よりも管理会社のほうがメリットを受ける度合いが多いように感じます。
結局、そのための費用は管理組合が負担となるような気がするのですが・・・。

組合員数の多い自主管理マンションや、
外部居住者の比率が高く総会出席が難しい場合は良いかもしれません。

このような方法が一般的になる時代がくるのかもしれません。