少し前のことですが、プロナーズ先輩管理士のご配慮により
最近話題となっているサッシ戸車メーカーによる戸車取替の説明を受ける機会がありました

築40年を超えたマンションでは、
組合員さんから動きが悪い、隙間風が入る、風の音が気になる
こういったご意見が理事会に届くケースもあるようです。

動きが悪いことの原因には、戸車の劣化が一つの要因となっているそうです

この説明会の資料には、建具の耐用年数について
窓枠・ガラスは50年以上使用が可能、戸車の耐用年数は目安25年となっていました。

国土交通省発表の長期修繕計画のガイドライン標準様式には、建具・金物という項目があり
窓サッシ・面格子・網戸・シャッターについては、点検調整が12年~15年、取替が34年~38年と記載されています

今までご縁のあったマンションの長期修繕計画には
40年目にサッシ取替が計画されているケースが多かったように思えます

しかしながら、現実的には築40年を超えるマンションでもサッシの更新をされているマンションは数えるほどしか知りません

更新には多額の費用が掛かることや、専用使用部分として管理について曖昧になっている
さらに専有部分内にあることで管理組合があまり意識をしていないため全体の状況を把握しにくい
こういったことによるものかもしれません。

先述のように、組合員さんから不具合の申し出があっても、
修繕積立金に余裕がないことや普段検討されない環境から、すぐに取替を実現できないこともあるのではないでしょうか

では、劣化した戸車を取り換えればいいと思うのですが
何より古いサッシではメーカーが生産中止となっていて入手できないこともあるようです

これでは、取替しか選択肢がなくなってしまいます

そういったことから、この戸車メーカーの動きが脚光を浴びているようです

戸車メーカーであるため、サッシメーカーとタイアップした際の金型が残っているケースや
一から金型を起こして生産することも可能だそうです

このメーカーの説明通りに、サッシ・ガラスが50年以上の耐久性があるのであれば
25年から30年の間にメンテナンスとして戸車の交換を一斉に行い
50年でサッシの全取替をするのもいいのかもしれません

マンションの寿命や省エネ性能をどう考えるかにもよりますが・・・

こちらの会社では、原則として全戸一斉に行う場合に対応とのことです

そして、戸車だけでなく、ガラスの抑えゴム、クレセント(鍵)などを同時にメンテナンスの提案も受けられるそうです。

これらにより、居住者さんの快適な生活につながるように思えます。

また、戸車をメンテナンスすることでサッシ枠のレール破損を予防できる効果もあるそうです。

こういったメンテナンスを長期修繕計画に取り入れることも
良好な維持管理のために有効なのではないかと知ることができ
管理組合さまにご提案できるノウハウを増やすことができました